SMRとCMRを混合してRAID5をリビルド

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普通に考えるとやっちゃ行けませんよ!!
RAID構成を組む際に、別のストレージを組み合わせる行為は・・・。

そんなこと知ったこっちゃないですと、どうなるか?知りたくないですか?
まあ、そんな感じで書いても、実は、筆者は過去HDDとSSDと混在でRAID5を長期間運用したり
HDDからSSDにRAID5ボリュームを移行させた事もあるので、
結果分かってますが書きますね。

今回のやりたい事

現在使っているQNAPのNASで、Backupになんと8日以上かかったり、
複数ファイルを移動させたり、iscsiでESXiでインスタンスをあげたまま
運用してたりすると、HDD のSMRの悪い所しか露呈しないですよ。

SMRとCMRについては、別記事に書こうと思いますが、
とりあえず、CMRは従来のHDDの書き方、SMRは、最新式の記録方式だとお持ってください。
最新がいいに決まってますとはならないのが、世の常なのですよ。

枯れた技術の方が良い場合もあるって事です。

話がそれましたが、今回QNAPに取り付けてあるHDDがSMRの奴で
ストレージに記録しているデータ数が多くなり、何をするのにもSMRの悪い所が露呈し
極度の速度低下を起こしていることから、CMRのHDDに入れ替える事をやりたい訳です。

入れ替え方法

単純に、RAID5のボリュームを構成しているHDDの一番古いデバイスから
CMRのデバイスに交換して、リビルドを走らせて、次に古い物を取り外し
リビルドをかけて、一番新しいHDDを取り外して、リビルドをかけて
全てCMR化するという事をやって行きます。

注意点としては、3台全て外して入れ替える訳ではありません。
バックアップを戻すにしても、バックアップから戻すのにかなりの時間がかかってしまうので
順次実行していきます。

第1期から第3期までの間で、第2期まではSMRとCMRの一時的に混在環境になります。
いいか悪いかは、普通に考えたら制御方式が全く違うので、良く無いとだけ
書いておきます。ただ、そんなことは言ってられないので実行します。

入れ替えるHDD について

はい!こいつです。WDのWD80EFAXです。
このREDシリーズ、前回訴訟問題にもなった奴ですよね。
NAS用に売られているのに、勝手にSMR化して、え!?知らないよって
訴訟になって、メーカー側はごめん!SMRになっちゃったって言いだした奴です。

え!?SMRなんじゃんって!!そうなんですよ。SMR・・・。
6TBまではね!と。そんな感じで、8TBのモデルについては、CMRなのです。
1~6TBまでは、訴訟になってからメーカーが渋々だした内容としてはSMRなのです。

抜かりなく、8TBのモデルを選択しております。

一番古いドライブ

SMART情報を見る限り、Disk3が990日と9時間稼働してるドライブである事がわかったので
これを取り外して、上記のWDのドライブに差し替えます。

容量問題!?

メーカーが別の場合、容量問題が出る場合があるので要注意です。
RAID5は、8TBといっても、1バイトでも少ないとRAID5構成が作れず
リビルドがかけられません。1バイト以上多いのは問題ないです。

メーカーによって、若干のバイト数に差があって、同じ8TBでも使えない可能性があったりします。
これは、SSDでも言える事なのですが、要注意事項になるので、もし同様に実施される場合
翌々調べてから実行してください。

組み替え

NASをばらして、HDDを1台のみ取り外し、今回でいうならDisk3を取り外し
そこに今回調達したCMRの8TBでものHDDを組み付けて戻して
電源を入れる。そういう感じになります。

システム上

いきなりHDDを交換されてしまうので、システム的には起動時RAID構成が壊れたと
認識して、ステータスランプがエラー表示に切り替わります。
HDDに問題がないと判断されると、リビルドが可能であればリビルドを開始します。

こんな感じですね。
Disk1・2はSMRの8TB Disk3は今回調達したCMRの8TBです。
M,2の1と2は、キャッシュ用のSSD 1TBが取り付けてあります。
今2TBとか4TBも安くなってきているので、次回の寿命判定が出た場合
最低でも2TBのSSDに交換しようと考えています。

リビルド時間

約72時間~48時間ほどかかるようです。今時点で70.6%で残り22時間46分と表示されています。
途中バックアップが走ったり、サーバの負荷が高くなると、極端に遅くなります。
リビルドを始めた時は、確か150時間とかそんな表示だった気がします。

ということで、今週1週間をかけてCMR化を行って行きます。
動画にうつっているNASが非力な事もあって、どちらにしても変わらない可能性もありますが
書き込んでいるデータが多くなると、スペックが下がる事は確認しているので
それがなくなるだけでもいいと思います。

それに、SMRは、メモリーに貯め込んで、暇な時に書き戻すをやっているので
シスログとかで、常時どんどん流れ込んでいる状態だと、HDDが止まる
タイミングがなく、常時書き続けている状況になるのでSMRじゃ駄目な気がします。

SMRがNASに不向きな理由

書き換えが増えると、とたんにレイテンシが増えていってIOがとまってしまい性能劣化する。
リビルド完了した後で見て見ると、同じタイミングで書き込んでいるのですが
あからさまにレイテンシが違いますね。脱SMRを進めて良かったとおもいます。

次回予告!?

次回、SMRとCMRの違いについて記事を書こうと思います。
同日、記事として記載いたしました。下記の記事も読んでみてください。


また、HDDとSSDを混在してRAID5で運用した過去記事も良かったら読んでみてください。

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